新型コロナウイルス感染症対策新型コロナウイルス感染症対策

AI等技術を活用したシミュレーション開発リサーチクエッションの全体説明

Sars-Cov-2ウイルスの感染によって引き起こされるCOVID-19の拡大は、国内外において深刻な状況であり、今後の展開に関しては、十分な警戒が必要である。この様な状況下にあって、効果的な感染防止・拡大抑止ならびにリスク予測や治療法の迅速な開発と展開は極めて高い政策的優先度を持っている。同時に、その対応策は、システイマティックかつ柔軟に構成される必要がある。
現時点において、図1にあるような一連の基盤の構築とそれと連動する多重防護策を構築することを目指している。

パンデミックから国民を守る多重防護策と対応基盤群
図1:パンデミックから国民を守る多重防護策と対応基盤群

このような体制を構築・強化するためには、一連の課題に対して迅速な研究開発とその実用展開が必要となる。

一連の対応基盤の構築として、全体の状況の理解、最適戦略の立案支援と検証のために、感染実態の把握や感染拡大・抑制シミュレーションや医療リソース配分の最適化に関わる基盤整備が必要であり、これは、(1)「第二波対策」として必要な「感染予測・対策の効果検証」(SIRモデルの代替となるモデルの確立)、「必要な医療リソース(病床・医療物資など)の最適配置」という研究課題として提示されている。
このような情報基盤を有効に機能するためには、最適な検査が、体系的に行われる必要がある。これは、研究課題(3)「検査効率化・信頼性向上」に必要な「PCR、抗体検査等の効果的組合せ」である。また、病態理解、予防法、治療法の研究開発並びに将来のパンデミックに備えた研究は、研究課題(5)「早期検知と重症化回避」として、CTスキャン画像も含む各種検査データの解析や軽症者等の容態管理などからの病態理解、重症化リスク予測、ならびにウイルス変異と感染性や病原性の変化の理解等、診断と予防・治療にかかわる研究課題として推進する。

さらに、COVID-19の感染拡大対策としては、多重防護策を構築する必要がある。その一部は、以下の課題群として提示されている。
まず、最初の防護策である感染リスクのある人との接触機会の低減として、研究課題(4)「接触機会低減」のための「ICT,IoTの活用」(ウェアラブル機器を用いて接触回避)として推進する。
次の防護策である感染リスクのある人と接近している場合に、感染リスクを低減させる方法は、研究課題(2)「感染リスク低減」策として、「分野別ガイドラインの進化」のために必要な「室内気流シミュレーション」、「飛沫の見える化」などとして構築を目指す。
不幸にして感染してしまった場合の対応は、次の防護策へと移行する。この段階の防護策としては、各種検査、センサーデバイスやCTスキャン等を駆使した患者の早期発見・診断確定と迅速対応、無症状感染者・軽症者の容態管理、重症化リスク予測、ウイルスの変異や患者毎に個別化された治療法の開発に関わる研究課題(5)「早期検知と重症化回避」を設定した。

これらの研究課題の推進によって、COVID-19へのより有効な対応体制が迅速に構築されることを目指している。